日本首相岸田文雄在2024年长崎市原子弹轰炸遇难者悼念暨和平祈愿仪式致辞(中日全文)

今天,在七十九届长崎市原子弹轰炸遇难者悼念暨和平祈愿仪式之际,我作为内阁总理大臣,对遇难者的在天之灵致以深切的哀悼,并向至今依然饱受着后遗症痛苦的人们表示诚挚的慰问。

七十九年前的今天,一颗原子弹使这座城市化为一片没有一草一木的焦土。但在市民的不懈努力下,长崎实现了复兴,重新发展成一座美丽的城市。这让我们再次强烈认识到没有克服不了的困难,再次深切体会到和平的宝贵。

长崎和广岛的惨祸决不能重演。秉持这一信念,为实现“无核武器世界”而扎实采取切实可行的举措,这才是我国——战争中唯一遭受核爆国家的使命。同时,围绕核裁军问题,国际社会的分裂日益加深,俄罗斯的核威胁等问题以及核裁军形势更趋严峻,正因为如此,现状,我们才将不断向世界发出强烈呼吁:“长崎必须是最后一个核爆地。”

无论通往“无核武器世界”的道路何等狭崎岖,为了从严峻的现实迈向理想之路,我国将坚持无核三原则,引领国际社会开展通往“无核武器世界”。

而国际核裁军、不扩散体制的基石《不扩散核武器条约》(NPT)是开展上述举措的基础。去年,在长崎,我们举办了旨在实现“无核武器世界”国际贤人会议。为了在下一届NPT审议大会上取得有意义的成果,日本也将根据国际贤人会议的讨论等,不断努力寻求核武器拥有国与无核武器国家能够共同采取的具体措施。

世界正站在核武器数量减少趋势可能出现逆转的紧要关头。为防止这一事态的发生,推进《禁止生产核武器裂变材料公约》(FMCT)至关重要。今年,我国启动了横跨地区的FMCT之友框架,我本人将一马当先积极参与其中。

迄今为止,我国利用七国集团(G7)等各种机会,促进世界各国领导人和年轻人前往核爆地长崎和广岛访问,接触核爆事实。把核爆事实传达给全世界的人,并正确理解核爆事实,是实现核裁军所有努力的出发点。今年,未来的领袖们将通过由日本政府出资、联合国启动的“青年无核领袖基金”计划,前往核爆地参访。日本将不断通过这些举措,在核爆受害者的合作下,努力促进人们对核爆事实的理解。

政府充分认识到对核爆受害者在保健、医疗和福利方面给予援助的必要性,今后将继续切实为日渐年迈的核爆受害者着想,推进综合援助措施。尤其是对核爆后遗症的认定,政府将尽最大努力迅速开展审批工作,早日发出审批结果的通知。

对于核爆经历者,政府也在努力开展支援工作,上一年度也扩充了事业内容。

最后,我要在这里——在市民的不懈努力下成功发展成为“国际文化都市”的长崎市,再一次立下誓言,尽全力为实现无核武器世界及永久和平而努力。祈祷原子弹轰炸遇难者安息,祈愿遗属、核爆受害者、在座的各位及长崎市民安康。

2024年8月9日
内阁总理大臣 岸田文雄


日语原文:

 本日ここに、被爆79年目の長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典に当たり、内閣総理大臣として、犠牲となられた方々の御霊(みたま)に対し、謹んで、哀悼の誠を捧(ささ)げますとともに、今なお、後遺症に苦しむ方々に対し、心からのお見舞いを申し上げます。
 今から79年前の今日、一発の原子爆弾により一木一草もない焦土と化したこの街が、市民の皆様の御努力によりこのように美しく復興を遂げたことに、私たちは改めて、乗り越えられない試練はないこと、そして、平和の尊さを強く感じる次第です。
 長崎及び広島にもたらされた惨禍を決して繰り返してはなりません。この信念の下、「核兵器のない世界」の実現に向け、現実的かつ実践的な取組を着実に進めることこそが唯一の戦争被爆国である我が国の使命です。そして、核軍縮を巡(めぐ)る国際社会の分断の深まりやロシアによる核の威嚇等、核軍縮を巡る情勢が一層厳しさを増している今だからこそ、「長崎を最後の被爆地に」と世界へ強く訴え続けてまいります。
 「核兵器のない世界」を実現するための道がいかに狭いものであろうとも、厳しい現実から理想への道のりを歩むため、我が国は、非核三原則を堅持しつつ、「核兵器のない世界」の実現に向けた国際社会の取組をリードしてまいります。
 この上で基礎となるのが、国際的な核軍縮・不拡散体制の礎石である核兵器不拡散条約(NPT)です。昨年、ここ長崎では、「核兵器のない世界」に向けた国際賢人会議が開催されました。次回NPT運用検討会議において有意義な成果を得られるよう、国際賢人会議の議論等も踏まえ、核兵器国・非核兵器国が共に取り組むことができる具体的な措置を見出す努力を続けてまいります。
 この点、世界が核兵器数の減少傾向が逆転しかねない瀬戸際に立つ中、これを防ぐためにも、核兵器用の核分裂性物質の生産禁止条約(FMCT)の推進は重要です。本年立ち上げた、地域横断的なグループであるFMCTフレンズの枠組みに、私自身、先頭に立って主体的に関与してまいります。
 これまで我が国はG7や様々な機会を捉え、世界の指導者や若者に、被爆地長崎及び広島の訪問を促し、被爆の実相に触れていただきました。被爆の実相を世界の人々に伝え、正しく理解していただくことは、核軍縮に向けたあらゆる取組の原点として重要です。今年は、日本政府の拠出により国連が立ち上げた「ユース非核リーダー基金」のプログラムを通じ、未来のリーダーが被爆地を訪れます。このような取組を通じ、被爆者の方々の協力も得ながら、被爆の実相への理解を促す努力を続けてまいります。
 被爆者の方々には、保健、医療、福祉にわたる支援の必要性をしっかりと受け止め、高齢化が進む被爆者の方々に寄り添いながら、今後とも総合的な援護施策を推進してまいります。特に、原爆症の認定について、一日も早く結果をお知らせできるよう、できる限り迅速な審査を行うよう努めてまいります。
 被爆体験者の方々についても支援に努めており、昨年度も事業の拡充を行ったところです。
 結びに、市民の皆様のたゆみない御努力により、「国際文化都市」として見事に発展を遂げられた、ここ長崎市において、核兵器のない世界と恒久平和の実現にむけて力を尽くすことを改めてお誓い申し上げます。原子爆弾の犠牲となられた方々のご冥福と、ご遺族、被害者の皆様、並びに、参列者、長崎市民の皆様のご平安を祈念いたしまして、私の挨拶といたします。 

令和6年8月9日
内閣総理大臣・岸田文雄

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